色彩を持たない、日本人男性のブログ

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『つるかめ助産院』 著者:小川 糸 集英社文庫

 

 

つるかめ助産院 (集英社文庫)

つるかめ助産院 (集英社文庫)

  • 作者:小川 糸
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2012/06/26
  • メディア: 文庫
 

  小川糸さんにはまっています。今回の作品も大変期待をして、いましたが期待通りの作品でした。

 今回は、前回読んだ作品である『食堂かたつむり』と似ていて、旦那さんが突然いなくなってしまうという始まりです。会社も退職しているようで、どこにいったのかわかりません。このような突然、どうなっているのかわからないという始まりも小川糸さんらしくて面白いです。この主人公は、小さいと時に捨てられて、自分のお母さんを知りません。そして、幸せをつかんだ後にこの突然の出来事には、驚かれたことでしょう。

 どこに行けば良いのかわからないまま、旦那さんと行ったことのある離党に行きます。そこで、自身が妊娠していることが判明してしまいます。その後、一旦は島を離れるのですが、島に戻りそこで知り合った人々とさまざまな出来事があり、子供を産みます。子供を産むときには、どういうわけか旦那さんが横にいてくれて、応援してくれます。

 この主人公もそうですが、人にはそれぞれの人生があります。子供を産み育てるということも、その人それぞれでさまざまな感情があります。自分が苦労した分、子供に対して優しくなれることもあります。

 過去がつらかった分、向き合うことが出来ないこともあります。その過去と向き合い、どこかにあった自分のマイナス部分をプラスに変え、出産することで新たな自分として生きていくことになりますというような物語です。

 私は、男ですので子供を出産した経験がありませんが、子供を産むということは、大変ことではありますが、素晴らしいことだと感じました。私は、子供を2・3人と欲しかったのですが、残念ながらそれは叶いませんでした。身体的に問題がない方には、たくさんの子供を産み育っててほしいと思います。そのために私も手助け出来ることは、今後の人生において積極的にやっていきたいと思います。