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色彩を持たない、日本人男性のブログ

日本について、日々考える。

『 天才 』 石原 慎太郎著 幻冬舎 2016年

 買うかどうか、迷った挙句、図書館で予約をしていたのですが、半年以上待たなければ読めない本と思っていました。たまたま、ある所でお借りすることができました。数時間で一気に読みました。

 この本では、一人称で田中角栄を書いています。読んでいると、本当に田中角栄が話しているように感じてしまいます。石原慎太郎さんは、作家としてもすばらしいです。

 田中角栄は、今太閤と呼ばれていたように、学歴が低く地盤・看板・カバンを持っていない、政治家になるには恵まれた環境で育っていないにも関わらず、権力者のトップである総理大臣まで上り詰めました。現在の政治家を見ても、ほとんどの方が高い学歴を持っている方ばかりです。また、官僚や知事、地方議員を経験している方も多いのですが、そういった経験もない田中角栄がどうして権力のトップになれたのでしょうか。この本を読めば、それがわかります。

 それよりも、石原慎太郎が何故、田中角栄を書くのでしょうか。石原慎太郎は、田中角栄の金権政治として批判していた急先鋒です。さぞかし、大嫌いなのかと思っていましたが、彼は田中角栄という人物が好きだと書かれています。これは、おかしなことですね。批判している人を好きだなんてあまり考えにくい事です。

 敵対している方からも、好意を持たれるという不思議なこともこの本を読めば理解することが出来ます。このような人物であったからこそ、権力のトップにつくことができたのだと思います。

 アメリカに嫌われて、失脚してしまったようですが、日本独自の外交をしたということについては、評価できるのではないでしょうか。個人的には、内容については、疑問もありますが・・・。

 それは、ともかく現在でもそうですが、政治家はクリーンでなければならないというようなイメージを持たれている方が多いようです。しかし、政治家がクリーンかどうかなんて本来であればどうでも良いことです。政治家は、国民のために良い政治を行うことが重要です。本当に良い政治をしてくれるなら、多少悪いことをしていても良いのではないでしょうか。クリーンで良い子ちゃんで、何の役にも立っていないどころか、国民のために悪い政治、国益を害するような政治を行うような政治家の方がよっぽど許すことができません。

 この本を読んで、良い政治とはどのようなどのようなものか、田中角栄という人物の魅力についてついて考えるこ出来ます。